紀美野町をのぞきに行ってきたよ

2015.02.24 Tuesday 19:44
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    和歌山県ふるさと定住センターが主催する、「ローカル起業塾」というセミナーに参加してきました。1泊2日のプログラムだったのですが、筆者は2日目が法事と被ってしまったので、1日目のみの参加となってしまいました。しかし、それでも充実した一日だったと思います。
    今回の収穫で大きかったのは、セミナーのプログラムではなく、紀美野町の地域おこし協力隊を担当している役場の職員の方との雑談ですね。


    紀美野町は、今和歌山県の過疎地域の中ではノリにノっている地域です。パン屋さん「ドーシェル」を筆頭に、イタ飯屋さんやフランス料理屋さんなどが相次いでオープンしていて、和歌山県内だけにとどまらず県外からもお客様が紀美野町にやってきてはお金を落としてくれるという、和歌山県内ではこれ以上ない成功例と言えるでしょう。

    しかし、一見うまくいっているように見えるこの状況においても、職員の方は「このままではいけない」という危機感を持っていました。その心は、「「紀美野町でお店をオープンすればうまくいく」と考えられるのは好ましくない」という発想です。

    「田舎で古民家を引き取ってそこで自営業をスタートさせれば、お客様が地域にやって来てお金を落とすことによって、地域が活性化される」とほとんどの自治体は思っていますが、果たしてそれは恒久的にうまくいくことでしょうか?

    筆者は実際に、とある古民家カフェを視察したことがあるのですが、正直大したことなかったです。料理の味はイマイチ、接客も殿様商売、おまけに値段もボッタクリ。ぶっちゃけ、「古民家で料理をいただく」以外の美点が見つかりませんでした。

    このような「田舎マジック」が解けると、実際は「思っていたほど大したことないじゃないか」という思いに変化していき、二度とそのお店に行かなくなってしまいます。そして、日本の財政破綻と共に地方創生バブルがはじけてしまう、なんてことに将来なる可能性があります。

    紀美野町の職員さんは、これから地方創生バブルがふくらんでいくであろう現在において、すでに「将来破綻する」という結論に達しているようでした。だからこそ、「次」を模索しなければならないとおっしゃっていました。その肝心の「次」が時間切れで聞けなかったことが、非常に残念です。


    地域おこし協力隊の話では、紀美野町の場合は単純明快で、「移住を希望する人のサポート」です。具体的には、希望者に紀美野町の案内をしたり、セミナーやワークショップを開いて希望者の自力を高めたり、定住後もサポートをぬかりなく行ったりしたりと、移住希望者には至れり尽くせりのサポートを担っていくことが活動内容となっています。もちろん、これらの活動を通じて、隊員自身もまた定住に向けたノウハウを蓄積していくという、まさに一石二鳥の活動となっています。そして、これらの活動は、隊員の卒業後も新たな隊員に引き継ぎをしっかり行い、地域おこし協力隊としてのノウハウも蓄積していき、まさに「一石三鳥」と呼べるプログラムではないでしょうか。

    その根底には、「地域おこし協力隊を無条件で信じる」ことだと、職員さんはおっしゃっていました。普通信用を築くには「信用に価する価値を提供する」という工程が必要になっていきますが、こうした工程は時間と労力の無駄だからとすっ飛ばして、とにかく隊員のやりたいことをやらせ、担当者はそれを静かに見守っていくという姿勢でいるという。そうすることによって、隊員は生き生きと活動に取り組むことができ、やがて結果を出すことができるという狙いだそうです。そのために、「定住サポート」という極めてわかりやすいテーマを設定して動きやすくしているのだそうです。

    これを聞いて筆者は大変感動しました。そうそう、地域おこし協力隊を預かるからには、自治体側にも自由な気概で隊員をそっと見守ってほしい、という声が聞こえてきます。我々は集落支援員ではなくあくまで「地域おこし」協力隊なのですから、隊員を一個人として尊重してほしいものです。あんまり干渉されると、やりたいことができずに隊員が腐ってしまいます。

    そして、地域おこしにおいて主体となるのは、あくまで自治体であり、住民です。地域おこし協力隊は、あくまで自治体と住民の地域おこしの活動をサポートしているに過ぎません。隊員の受け入れに失敗している自治体は、そのあたりがわかっていません(例えば、隊員を変に救世主のように思うこととか)。要するに、「こういう地域にしたい」というビジョンを自治体が持っていることが必須です。募集要項を見れば一発でわかることですが。


    とりあえず、地域おこし協力隊同士の横のつながりがほしいところですね。地域おこし協力隊をよく理解している自治体にいればある程度うまくいきますが、そうでない地域はかなり悲惨ですからね。そうしたバッドエンドを回避するためにも、自治体とは別の相談窓口を構築していきたいところです。そして将来的には、地域おこし協力隊をサポートする組織が立ち上がってくれれば、と思うところです。地域おこし協力隊に協力する部隊、といったところでしょうか。我ながら、日本語のセンスが無いですね。

    参考サイト:安倍政権肝いりの「地域おこし協力隊」で失敗する若者が続出しそうな件-FUTURE LEAGUE

    JUGEMテーマ:地域おこし協力隊
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